読み物

2021/03/25 18:12


杜氏(とうじ)とは、日本酒の蔵で酒造りの一切を管理する責任者だ。

堀の井の杜氏、高橋誠さんにそのお話を聞いた
■経緯
地元の高校を卒業したときに進路を考えたのですが、理科が得意だったので、東京理科大学の物理学科に入りました。
酒屋の息子だと、東京農業大学の醸造学科というところに入る方が多いのですが、
どちらかというと機械に興味があったので、そちらに進みました。
両親にも、「お酒の勉強は大学を卒業してからでも出来るので、自分の好きな道に進んだ方がよい」と
言われたのもあり、そちらに進む決心をしました。
大学を卒業してからは、電子回路の設計などの仕事をしていました。
その仕事を2年くらいやってから、家に戻ってきて、酒造りの仕事を始めました。
酒造りの仕事を始めるにあたって、東京の酒類総合研究所というところで一か月ほど研修を行いました。
そこで、お酒の基本的な作り方を学びました。
この研修は見るものや聞くことが全て新鮮で、非常に刺激となりました。
それから家で2年ほど杜氏さんに就いて勉強し、杜氏となりました。
家では杜氏をしていましたが、南部杜氏としての資格は持っていなかったので、
2013年に南部杜氏の資格を取りました。
杜氏になってからは今年でもう10年以上になりますが、酒造りは毎年条件が変わるので、毎年が一年生です。

■鑑評会について
実はお酒に弱いです。
なので一度に多くの量は飲めませんが、その分味を判断する力には長けていると思います。
判断力のいい舌を買われて、鑑評会(お酒の品評会)の審査員も任されてもいます。
審査員になると、一日に何百種類というお酒を鑑(み)なくてはなりません。
そのひとつひとつは、それぞれの蔵元が威信をかけて造ったお酒なので、
審査する方も大変責任のある役割になります。
その仕事を任されるということは、大変光栄に感じています。
 
■趣味について
ダイエットを兼ねて一年ほど前からジムに行って筋力トレーニングを行っています。
筋トレの楽しいところは、努力した分だけ結果が出るというところで、
ベンチプレスも1年前は60kgしか上がらなかったのが、今では100kg以上上がるようになりました。
記録が伸びていくことが楽しくてハマってしまいました。
運動不足の解消にもなるので、とてもいい趣味だと思っています。
他にもYoutubeを見ます。
車やバイク、時計やカメラといった内容のものを見ることが多いです。
いろんなものに興味があり過ぎて困っています。
あと、大学が物理学科だったのもあって、数学や物理の動画も見ます。
内容が難しくてよくわからないことも多いですが、わかった気になって見ています。笑